学生・ファシリテーターの声
実践行動学プログラム実施後アンケート 調査報告
平成23年 実践行動学プログラム利用教育機関アンケートより
実践行動学プログラムの目的や内容が理解できた学生は
Part1で92.1%、さらにPart3では93.5%でした。
実際にプログラムを受講した学生のアンケート結果からは、前年度以上の確かな成果と、段階的な理解促進の効果が読みとれます。
調査内容
アンケート実施時期:平成23年4月~平成24年3月
アンケート配布学校数:48校
回答数
学校:30校
ファシリテーター:305名
学生:のべ10,218名(Part1~Part3)
平成23年度に実践行動学プログラムを実施した各学校様から寄せられたアンケートを集計いたしました。その中から内容の一部を掲載いたします。当研究所では、今後も同様のアンケートを実施し、プログラムの質的向上に役立てていきたいと考えております。
実践行動学を受講した学生の声
Q.実践行動学の授業を受けて、目的や内容は理解できましたか?(各Part共通質問)
Part1「意欲的な心構え」
目的や内容は理解できた92.1%できなかった7.9%
Part1の概要:Part1は、学生生活のスタートラインに立っている時期に、事例を通して過去の自分を振り返り、現在・近未来の自分について考えながら短期目標を設定するプログラムになっています。事例は、6つのタイプが用意されており、専攻分野ごとに選択できるようになっています。
- この授業を受けていなかったら、多分私はずっと人と関わることをしなかったと思う。今後もこのような人と関わる授業がもっと増えるとうれしい。
- 自分の意欲で目標達成することができることが分かった。
- 自分にはできないと思うことや、やらなければならない事、考えることがたくさんある。でも授業を受けて「まず、できることから始めよう」と考えるようになった。
- 自分でもわからない一面があり驚いたし、目標を立てる事ができて実現させようという気持ちになった。
- 具体的な目標も無くぼんやりだったけど、この授業で何をすれば良いかわかってきた。
- 他の学科とディスカッションすることによって、今までとは見方が少し変わったように思う。
Part2「自分の可能性を広げよう」
目的や内容は理解できた93.2%できなかった6.8%
Part2の概要:Part2では、入学してから現在までを振り返り、自らの成長の足跡を確認します。そのうえで、自己の潜在能力や可能性を引き出すための意識の持ち方について学び、自立に向けて「○ケ月後の私」という目標設定をしてもらいます。
- 今回は自分の能力、考え、コミュニケーション、目標を再確認することができた。
- 知識を身につけるのは大事だけれど、精神的なところも鍛えるべき、と再確認した。
- 入学後、自分を見直す機会がなかったので、新たな目標も設定でき、とても良い時間になったと思う。
- 口ぐせや普段何気なく使っている言葉にはマイナスな言葉もあったので、プラスに考えられるようになりたいと思った。そして、必ず目標は達成していく。
- コミュニケーションは何よりも大切だと感じた。班での話し合いや発表も、コミュニケーションがないと無理だ。
Part3「社会へ出る準備を始めよう」
目的や内容は理解できた93.5%できなかった6.5%
Part3の概要:Part3では、これまで学校で学んできたことをベースにして「私の望む理想の生き方」などを再確認してもらい、自信や希望をもって次のステップ(就職など)に臨んでいくための意欲づけ・意識づけを行います。
- 自分の将来の目的など、具体的に取り組む重要性が明確になった。
- 今までの自分がどれだけ目標を設定できていないのかがよくわかった。書くことにより、意識も高まるので、今後は目標を書くようにしたい。
- 初めは不必要と感じていたが、将来を考える指標になった。
- 真剣に取り組めば取り組んだ分だけ、自分のためになると思った。まじめに取り組めるような雰囲気づくりも大切だと思った。
- 社会に出る前にこうしたコミュニケーションを通して、自分の将来について考える機会がたくさんあって良いと思った。社会に出た後も自分の目標について深く考えていきたい。
実践行動学プログラムを実施したファシリテーターの声(305名の回答内容より抜粋)
肯定的意見
- 学生生活が始まる前に、具体的に目標を設定することができるので、意欲的に授業に参加できるようになると思う。
- 日々の授業でも、この度の実践行動学を参考にモチベーションを高めていく指導を効果的に行っていきたい。
- 指導マニュアルもあるので、初心者でも準備がしやすかった。
- 就職活動を前に、他人の価値観を知ることは人間性を広げるうえで効果的だと思う。
- 人数が20~30名くらいでやりやすく、学生たちも意見を交換し合うことで他人の意見や考え方を聞いて刺激になっているようだった。就職への動機づけになり、良かったと思う。
- Part3は人生設計の作業が入っていて、学生は自分の将来を見つめなおす良い機会と言いながら、真剣に取り組んでいたのが印象的であった。
- アンケートを読み返してみると、期待していた成果以上に学生がこの授業で多くのことを考え学んだことがよくわかった。
その他意見・感想等
- 学生の理解度には差があるので、テキストの内容そのままではなく、かみ砕いた説明をしないと学生の理解・意識が向上しないと感じた。
- Part1は新入生への大事な動機づけの時間になるため、単にテキスト内容を進めていくのではなく、どの場面を使い、何を担任として伝えていくのかしっかり予習することが大切であると再認識した。
- 決められた作業時間で記入が終わらない人が見られた。普段考えないことだからこそ、もう少し時間を設けても良いのではないかと感じた。
- 個人作業は比較的楽しんで行っていたが、朗読になると活字が多いせいか、モチベーションの継続ができない学生が数名いた。
- 学科を超えて合同で行った場合、多人数の学科であればすでに友人ができているのでやりやすいと思うが、少人数の学科では、やや浮いている感じがしたので、工夫が必要だと思った。
- 実践行動学の内容から派生して、様々な質問も寄せられるので、設定時間よりは時間がかかってしまうものもあった。